子どもに読んであげたいこの一冊~支援員お薦めの本~(中学生用)
タイトル・著者・出版者 | 支援員コメント | |
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「あの路」 文・山本けんぞう 絵・いせひでこ (平凡社) |
三本足の犬と一人ぼっちの男の子が、街の中で出会います。さみしさを乗り越え、前向きに生きようとする男の子の物語。 |
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「あけるな」 作・谷川俊太郎 絵・安野光雅 (ブッキング) |
ドアに「あけるなったら」と書いてある。次のドアには「あけるとたいへん」と書かれている。でも次々と開けてしまう。さて最後のドアを開けたら・・・? |
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「イオマンテ めぐるいのちの贈り物」 文・寮美千子 画・小林敏也 (パロル舎) |
アイヌ民族の熊祭りの儀礼の一つ。ヒグマなどをうち殺し、その魂であるカムイを山の神様にさし出す祭りです。アイヌ語も数多く表現されています。 |
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「かいじゅうたちのいるところ」 文 デイヴ・エガーズ 訳 小田島恒志・小田島則子 (河出書房新社) |
世界の国々の子どもたちに愛されてきた絵本が小説になった。作者は映画化の時の脚本担当の一人。子どもの時に見た絵本がよみがえると共に、主人公マックスの新しい魅力も発見できることでしょう。 |
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「運命の王子」 作・絵 リーセ・マニケ 訳・大塚勇三 (岩波書店) |
3000年以上も前に、エジプトの書記によって書かれた象形文字を訳した物語。王様は神様にお願いして男の子を授かる。しかし、女神様に「この子は、ワニかヘビか犬に殺されることになっている」と言われる。王様は運命に逆らうために、王子を宮廷から出さないで育てるのだが・・・。 |
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「虔十公園林」 作・宮沢賢治 絵・村上もとか (小学館) |
子どもたちにばかにされ、人々に頭がとろいと笑われる虔十は、ある時杉苗700本を買ってもらい、育てていきます。虔十の死後、村は大きな町になり物は豊かになります。さて、虔十の杉林はどうなったでしょうか。ゆかいな挿絵も楽しめます。 |
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「最後の狩人」 作 ニコラ・ヴェニエ 絵 フィリップ・ミニョン 訳 河野万里子 (小峰書店) |
カナディアンロッキーの大自然の中で生きる狩人の物語。厳しい自然の中で、人間はどう生き、その自然をどう守っていくべきか・・・。映画にもなった読み応えのある物語です。 |
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「桃源郷ものがたり」 文・松居直 絵・蔡皋 (福音館書店) |
中国のお話です。戦争が続いている晋の武陵に貧しい漁師がいて、川をさかのぼっていくと、いつのまにかみごとな桃の林が両岸に続いています。その話を聞いた人々は探しに行きましたが、見つけることができたでしょうか? |
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「ナビル ある少年の物語」 作・絵 ガブリエル・バンサン 訳 今江祥智 (BL出版) |
少年ナビルは学校でピラミッドのことを知り、見たい気持ちを抑えられず、家出同然に徒歩でピラミッドに向かう。道を聞き何日も野宿して。鉛筆デッサンの絵に1行だけの文は読み手の想像力をかきたてる。 |
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「日本の神話 全六巻」 文・舟崎克彦 絵・赤羽末吉 (あかね書房) |
古典の中で生き生きと語り継がれてきた神話を、子どもたちのために作家と画家が制作した力作。第一巻は国生みのドラマ。結婚して国を生む男神と女神とは誰か?その妻が死後旅たった黄泉の国とはどんなところか?ダイナミックな世界が描かれている。 |
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「日本の風景 松」 文・ゆのきようこ 絵・阿部信二 (理論社) |
クロマツ・アカマツの生態観察や松と人間との関わりが描かれている。日本の行事や日本の心を伝える松。 他にがある。 |
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「はつてんじん 落語絵本」 作・川端誠 (クレヨンハウス) |
新年になってから天満宮にはじめてお参りに行くことを、初天神といいます。父さんは金坊をつれて初天神にいくはめに・・・。「連れてくるんじゃなかった」この言葉を発したのは、なんと金坊でした。 |
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「ぶす 狂言絵本」 文・内田麟太郎 絵・長谷川義史 (ポプラ社) |
日本の伝統芸能の演目のひとつ「附子」をアレンジしたもの。太郎冠者、次郎冠者は主人の留守中に大事な「ぶす」をなめてしまいます。困った二人は・・・というお話。狂言言葉のせりふが楽しい。 |
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「ベロ出しチョンマ」 作・斉藤隆介 絵・滝平二郎 (理論社) |
「ベロ出しチョンマ」の人形に伝わる悲しい物語。年貢を納められない百姓たちと長松の親は将軍へ直訴。そのため一家はハリツケの刑になった。その時、長松が妹ウメのためにしたことは・・・。 |
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「ぼくが一番望むこと」 文 マリー・ブラットビー 絵 クリス・k・スーンピート 訳 斉藤規 (新日本出版社) |
差別、貧困に苦しめられていた黒人は、学問をうけることさえままならなかった。自分の名前を文字で表すことに喜びを感じ、食事よりも言葉を学びたい、本を読めるようになりたいという思いが伝わってくる。黒人教育家ブッカー・T・ワシントンの少年期を描いたお話。 |
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「ぼくの見た戦争 2003年イラク」 写真・文 高橋邦典 (ポプラ社) |
報道カメラマンが見たイラク戦争の写真集。兵士たちとイラクの人々の姿や、後書の「この本にでてくる人々には『善人』も『悪人』も存在しません」という言葉から、戦争とはなになのかを考えさせられる。 |
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「満月をまって」 文 メアリー・リン・レイ 絵 バーバラ・クーニー 訳 掛川恭子 (あすなろ書房) |
今から100年以上前、アメリカの山あいにかごを作る人たちがいた。木の声、風の歌から丈夫で美しいかごは編まれていくが、父の持つ技術と職人の心を少年は受け継ごうとしただろうか?人種の偏見の中で揺れる少年の心が描かれている。 |
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「ママ、お話読んで」 文 バシャンティ・ラハーマン 絵 ローリ・M・エスリック 訳 山本敏子 (新日本出版社) |
ジョーゼフは図書館から、自分が読むやさしい本と、読んでもらう難しい本の2冊を借りる。でも、読んでくれる大学生のベハリーさんがいなくなり、ママに頼むが、なかなか読んでくれない。ママが読まないのは?ママの悩みは? |
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「ルリユールおじさん」 作・いせひでこ (講談社) |
パリの街のお話。女の子は大切な植物図鑑の修理を、ルリユール(製本職人のこと)おじさんに頼み、工房に通います。そしてできた本の表紙はアカシアの絵・裏表紙は森の色。やがてその女の子は? |
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「レイチェル 海と自然を愛したレイチェル・カーソンの物語 文 エイミー・エアリク 絵 ウェンデル・マイナー 訳 池本佐恵子 (BL出版) |
小さい時から、昆虫や鳥や植物が大好きだったレイチェル。大学では生物学を専攻し、さらに海洋生物研究所で勉強しました。好きな自然のことを書き、海を愛し、研究を続ける一人の女性の生き方のお話。 |
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「青い馬の少年」 文 ビル・マ-ティン Jr ジョン・ア-シャンボルト 絵 テッド・ランド 訳 かねはらみずひと (アスラン書房) |
祖父と少年の会話で綴った物語。少年の生い立ちと成長を願う祖父の思いが語られている。民族の歴史や文化などにも触れることができる。 |
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「鬼ぞろぞろ」 文・舟崎克彦 絵・赤羽末吉 (偕成社) |
今昔物語の中から、鬼に唾をかけられ透明人間にされた男の話。自分の心のみにくさに気づいていく。赤羽末吉の絵が古典文学の趣を深くしている。 |
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「紅玉」 文・後藤竜二 絵・高田三郎 (新日本出版社) |
戦後まもないりんご畑。強制連行された痩せこけ飢えた中国人はりんごにかぶりついた。父が丹精こめて育てた紅玉りんごだ・・・。戦争中の歴史的事実が語られている。 |
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「世界のだっことおんぶの絵本」 -だっこされて育つ赤ちゃんの一日- 文・絵 エメリ-&ドゥルガ・バ-ナ-ド 監訳/仁志田博司・園田正世 (MCメディカ出版) |
気候や文化が違っても、赤ちゃんが『だっこ』『おんぶ』で感じるお母さんのぬくもりや家族の愛情は世界共通である。子育てするお母さんはどこの国もパワフル。巻末の解説でより深く暮らし・文化を知ることができる。 |
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「ダーウィンと出会った夏」 作 ジャクリ-ン・ケリ- 訳 斎藤倫子 (ほるぷ出版) |
1899年の夏、11才の少女は祖父と「科学的観察」をし、発見する楽しさを知る。母の思いに応えて、料理、ピアノ、刺繍と努力するが・・・。「私が本当にやりたいことはなんだろう?」 今の少女たちと変らない悩み。1900年の元旦、初めて見た雪景色に少女は新しい世界を感じた。 |
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「南極のペンギン」 著・高倉健 画・唐人原教久 (集英社) |
俳優の著者が、撮影で出会った人やできごとについて感じたことが書かれている。アフリカの砂 漠で砂あらしに襲われた時に会った少年のこと、南極大陸で撮影中にブリザ-ドの中で死を思ったことなど、興味深い話が入っている。 |
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「俳句はいかが」 作・五味太郎 (岩崎書店) |
作者は「好きな言葉のリズム、五七五をとりあえずの手がかりにして、おおよそ十七文字で詩を作る」といっています。1600年代の蕪村から現代の角川春樹まで28名の句が紹介され、秋田の俳人石井露月も入っています。 |
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「百年の家」 作 J・パトリック・ルイス 絵 ロベルト・インノチェンティ 訳/長田弘 (講談社) |
古い家の扉の横板に1656年と記されている。ペスト大流行の年です。結婚、戦争、そして死の瞬間に立ち会った家。やがて住む人のいない家になったある日、キノコとクリを拾いに来た子どもたちが入りこんできて、新しい命がふきこまれた。20世紀を生きる一軒の家の物語。 |
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「人にはたくさんの土地がいるか」 作 レフ・トルストイ 訳 北御門二郎 (あすなろ書房) |
貧しい百姓が「おれに土地さえあれば、悪魔だってどうもできやしない」というのを聞いた悪魔は喜ぶ。この男に地面をどっさりやって、やっつけようと考えた。百姓はだんだん広い土地を手に入れていくのですが・・・。 |
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「はらっぱ 戦争・大空襲・戦後・・・いま」 構成・文 神戸光男 (童心社) |
始まりは1934年(昭和9年)。それから60年間の歴史的事実と人々の暮しの変化を、はらっぱが語りかけている。細かい描写が、その変化を如実に現している。 |
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「ぼくの島」 さく バーバラ・クーニー やく・かけがわやすこ (ほるぷ出版) |
自然とともに生き、最後は「りっぱな人だった。りっぱな一生だった。」という言葉に送られて、自然に帰っていったマサイス。人間の一生というものを、穏やかな語りとクーニーの描く青色がすがすがしく表現している。 |
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「みみをすます」 詩・谷川俊太郎 絵・長新太 (響文社) |
みみをすますと聞こえてくるいろいろな音。詩の言葉とリズムから不思議な世界に引き込まれていく。絵もユニーク。英語訳による言葉の響きも味わうことができる。CD付 |
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「古代エジプトのものがたり」 再話 ロバート・スウィンデルズ 絵 スティーブン・ランバート 訳・百々佑利子(岩波書店) |
ナイル川沿岸に栄えた三千年間の古代エジプト文明。二百年ほど前から文字の解読が進められ、古代の物語を読むことができた。太陽神ラーや4人の子どもたち、またその子どもたちへと物語は続いていく。 |
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「非武装地帯に春がくると」 作 イ・オクベ 訳・おおたけきよみ (童心社) |
人は決して入ることのできない朝鮮半島の非武装地帯。鉄条網で閉ざされている地帯に、生き物たちは四季を通してやってくる。それをおじいさんは、じーっと眺めているのです。おじいさんの心は・・・。 |
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「京劇がきえた日」 作・姚紅 訳・中由美子 (童心社) |
私が9つの時、おばあちゃんの家に京劇の有名な役者のヨウおじさんが引越してきた。初めてみた京劇もヨウおじさんも美しくすばらしかった。しかし、楽しみにしていた明日にもう京劇は・・・。 |
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「風が吹くとき」 さく レイモンド・ブリックズ やく・さくまゆみこ (あすなろ書房) |
「戦争勃発、死の灰を避けるシェルターを3日のうちにつくること」という首相の声明が出た。そこで老夫婦は作り始めたが・・・。世界的なベストセラーとなったコマ割りの絵本から、核戦争の恐ろしさが伝わってくる。 |
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「ワタネ・マン わたしの国アフガニスタン」 著・長倉洋海 (偕成社) |
アフガニスタンの言葉ダリ語でワタネ・マンとは「私の国」のこと。長い戦争の中で、「私の国が好き」というエネルギーいっぱいの子どもの姿が写し出されている。 |
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「鬼のうで」 文・絵 赤羽末吉 (偕成社) |
京の都の物語。源頼光と家来の渡辺綱が鬼の酒呑童子を退治する話。語りの文体のリズムと、力強い線や色使いが話のおもしろさをひきたてる。 |
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「赤の他人だったら、どんなによかったか。」 著・吉野万里子 (講談社) |
オレ、駅前で通り魔の犯人が捕まるところを見た。学校でその話をして大騒ぎした。ところが犯人は遠い親戚だった。おまけにそいつの娘がクラスに転校してきた。親戚と知られたらオレもいじめられる。どうしたらいいんだ! |
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「ギルガメシュ王ものがたり」 文・絵 ルドミラ・ゼーマン 訳・松野正子 (岩波書店) |
チグリス・ユーフラテス川の真ん中、古代文化の発祥地メソポタミアに伝わる世界最古の物語。人間の心を知らず残酷を繰り返す権力者の王と、姿形は醜いけれど動物と仲良しの心優しい獣人との戦い。果たして結果は?わくわくする冒険心と世界史への興味を誘う三部作のひとつです。 |
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「空想の繪本」 著・安野光雅 (講談社) |
空想の絵本の世界へようこそ。たまにはじっくりと様々な不思議な絵を見入ってはいかが?頭を柔軟にし、既成概念にとらわれず、「こんな見方があるのかあ」とあなたの心の目を解放してみませんか。 |
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「賢者のおくりもの」 文 オー・ヘンリー 画 リスベート・ツヴェルガー (冨山房) |
若く貧しいジムとデラ。二人には自慢が二つあります。代々譲られたジムの金時計とデラの美しい髪。二人はクリスマスの贈物をするために、互いに自慢の品を手放しました。そして選んだ贈物とは・・・。 |
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「世界から猫が消えたなら」 作・川村元気 (マガジンハウス) |
病気で余命宣告を受けた僕の前に、悪魔が現れてこう言った。「世界からひとつ何かを消す代わりに、あなたの寿命を一日延ばす。」 僕はこの申し出を受け1日、もう1日と生きる。自分、恋人、親友そして家族を思い返しながら。4日目に愛猫を消すといわれた僕は・・・。 |
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「世界でいちばん貧しい大統領からきみへ」 編・くさばよしみ (汐文社) |
「世界でいちばん貧しい大統領」といわれた元ウルグアイ大統領ホセ・ムヒカ氏は、一国民としてまわりの人たちと同じような暮らしをし、政治を行ってきた。ムヒカ氏の考える真の豊かさと信念とは・・・。人生を生き抜くための力強いメッセージです。 |
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「小さい“つ”が消えた日」 文 ステファノ・フォン・ロー 絵 トルステン・クロケンブリンク (三修社) |
五十音村で一番偉くないといわれた小さい“つ”は村をでます。小さい“つ”が消えたら村は大混乱。文字たちはちいさい“つ”を探し始めます。さて見つかるでしょうか? |
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「北加伊道 松浦武四郎のエゾ地探検」 文・型染版画 関屋敏降 (ポプラ社) |
蝦夷地と呼ばれていた所を『北加伊道』(のちに北海道)と名づけた松浦武四郎。先住民であるアイヌの男たちと寝食を共にし、前人未踏の地を命がけで調査し地図を作った。探検の様子と蝦夷地を開いたアイヌの人たちの姿が描かれている。 |
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「耳なし芳一」 原作 小泉八雲 文 船木裕 絵 さいとうよしみ (小学館) |
小泉八雲の「怪談」の一つ。盲目のびわ法師芳一は、客の招きで壇ノ浦で滅びゆく平家の話を弾き語る。毎夜出かける芳一に命の異変をみた僧は、芳一の体に経文を書き入れるのだが・・・。びわによって語られる怖さが伝わってくる。 |
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「ラストリゾート The Last Resort」 文 J.パトリック・ルイス 絵 ロベルト・インノチェンティ 訳 青山みなみ (BL出版) |
想像力を失った絵描きは旅に出た。行き着いたのは海辺のホテル。そこは心にぽっかりあなのあいた人のための場所。客はそれぞれ何かを探している迷い人。さて、絵描きは想像力を取り戻したでしょうか?「あとがき」も驚き楽しめます。 |