郷土資料担当おすすめ本

秋田県に関する資料の中から、月に一冊おすすめ本を紹介しています。

(おすすめ本は毎月、郷土資料担当おすすめ本コーナーに展示しています。)

郷土資料担当おすすめ本 「続々・秋田学入門」

 「続々・秋田学入門」 あんばいこう/著 無明舎出版/発行 2025.10

 秋田学入門シリーズの3作目、完結編となる本書は、著者が朝日新聞秋田県版に連載していたエッセイを1冊にまとめたものです。土方巽やむのたけじなど秋田県出身の著名人のエピソード、山登り、ツツガムシ、中世城館跡、土崎空襲等々、秋田の歴史、文化、自然に関する多彩なテーマが描かれています。

 12月のおすすめ本コーナーでは、あんばいこう氏の著作、無明舎出版の本等を展示します。

展示期間:令和7年12月11日(木曜日)~ 令和8年1月6日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 「あきた伝統野菜 種と人の物語」

 「あきた伝統野菜 種と人の物語」 あきた郷土作物研究会/編・発行 2025.8

三関せり、じゅんさい、秋田ふき等、地域に伝わる伝統野菜は、秋田県内で現在39種選定されています(秋田県HPより)。本書はこの39種について、その由来や生産方法、調理方法、生産者の思い等、写真やイラストを交え紹介しています。生産者が数名しかいない野菜や、一度途絶えて復活した野菜もあり、興味深いエピソードが綴られています。

 11月のおすすめ本コーナーでは、伝統野菜に関する資料、伝統野菜を使った郷土料理を紹介する資料等を展示します。

展示期間:令和7年11月6日(木曜日)~ 令和7年12月2日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 「本でつなぐ過去と未来-土崎空襲の記憶-」

 「本でつなぐ過去と未来-土崎空襲の記憶-」 本庫HonCo編集委員会/編・発行 2025.8

昭和20年8月14日、終戦の前夜、秋田市土崎地区に空襲がありました。本書は土崎空襲を描写した絵本や図書を検証し、その体験や記憶がどのように語られ記録されてきたのかを考察しています。資料の背後にある思いをくみ取り、未来につないでいくことの意義を説く一冊です。

 10月のおすすめ本コーナーでは、本書で取り上げられている資料、戦争の体験記や記録等を展示します。

展示期間:令和7年10月2日(木曜日)~ 令和7年11月4日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 「秋田魁新報150年史」

 「秋田魁新報150年史」 秋田魁新報150年史編纂委員会/編 秋田魁新報社 2025.3

秋田魁新報は 2024(令和6)年、創刊 150 年を迎えました。本書は、 150 年の秋田魁小史から報道編、戦争編、歴史編、業務編まで、秋田に根差した新聞として秋田魁新報社が携わった出来事を一冊にまとめたものです。資料編では主催事業の受賞者や新聞連載小説の一覧、出版物一覧等の記録も充実しています。一企業の記録にとどまらず、秋田の近現代史を写しだす貴重な資料となっています。

 9月のおすすめ本コーナーでは、この本のほかに秋田の新聞や雑誌に関する本、秋田魁新報社の出版物等を展示します。

展示期間:令和7年9月4日(木曜日)~ 令和7年9月30日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 「『俳星』でたどる秋田近代俳句史」

 「『俳星』でたどる秋田近代俳句史」 京極雅幸/著 秋田魁新報社 2025.7

本書は、明治33年創刊された「俳星」という俳句雑誌を中心に、明治から昭和初期までの秋田県俳壇の足跡をたどる一冊です。秋田魁新報に令和3年8月から令和4年11月まで連載された記事を一部加筆修正してまとめました。

 8月のおすすめ本コーナーでは、この本のほかに秋田の俳句に関する本や俳句集等の展示・貸し出しをします。

展示期間:令和7年8月7日(木曜日)~ 令和7年9月2日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 『環白神の世界』

 「環白神の世界」 山下祐介/編著 平凡社 2025.4

本書は、世界自然遺産白神山地を歴史や文化の面から掘り下げた一冊です。白神の原始・古代~近代に至るまでの歴史や人々の交流などから、豊かな自然だけではない魅力が見えてきます。秋田青森両県にまたがるこの一帯を〔環白神文化圏〕として、新たに捉え直しているのが画期的です。世界自然遺産30周年を記念し、別冊太陽として出版されました。

 7月のおすすめ本コーナーでは、この本のほかに白神山地の自然やガイドブック、写真集等の展示・貸し出しをします。

展示期間:令和7年7月3日(木曜日)~ 令和7年8月5日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 『秋田の三湖伝説』

 「秋田の三湖伝説」 荒川 直美/著 2025.4

十和田湖、八郎潟、田沢湖にまつわる南祖坊(なんそのぼう)、八郎太郎、辰子姫の民話や伝説は、秋田県各地に伝わっています。龍になった八郎太郎の物語、十和田湖をめぐる南祖坊と八郎太郎の戦い、十和田湖を追われた八郎太郎が八郎潟の主になるまで、田沢湖の辰子と八郎太郎の恋・・・本書では、これらの民話を標準語、秋田弁、英語で描いています。物語を楽しむだけでなく、語り部の秋田弁を味わい、英語の教材としても活用することができる一冊です。

 6月のおすすめ本コーナーでは、この本のほかに秋田の民話、伝説に関する本の展示・貸し出しをします。

展示期間:令和7年6月5日(木曜日)~ 令和7年7月1日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 『あきた弁一語一会』

 「あきた弁一語一会」 佐藤 稔/著 2025.3

本書は2019年4月から2024年3月まで、秋田魁新報で連載されたコラムをまとめたものです。200を超える秋田弁について、意味や語源、例文を用い、丁寧に解説しています。中には消滅寸前の秋田弁も取り上げられており、若い人にも秋田弁の多彩さ奥深さに気づいてもらいたい、という著者の思いが伝わります。

 5月のおすすめ本コーナーでは、この本のほかに秋田弁について書かれた本や言語や言葉に関する本の展示・貸し出しをします。

展示期間:令和7年5月8日(木曜日)~ 令和7年6月3日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 『露月百句』

 「露月百句」 岸本尚毅/著 2025.3

明治6年、秋田県河辺郡女米木村(現秋田市雄和)に生まれた石井露月は、村医として村に貢献するかたわら生涯をかけて句作に没頭し、俳友らと複数の俳誌を刊行するとともに、正岡子規とも深い交流がありました。本書では、自身も俳人として活躍する著者が厳選した露月の句について、明治・大正・昭和と時代ごとに分け、1つ1つ解説しています。

 4月のおすすめ本コーナーではこの本とともに石井露月に関する資料や、俳句の本を展示します。

展示期間:令和7年4月3日(木曜日)~ 令和7年5月6日(火曜日)

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郷土資料担当おすすめ本 『クロマツの海岸林のものがたり』

 「クロマツの海岸林のものがたり」 小山晴子/著 2024.11

仙台市在住の著者による、60年間にわたるクロマツ海岸林の記録をまとめた1冊です。秋田と仙台湾の海岸林を軸に、その成り立ちの歴史や植物としての性質・特徴などが紹介されています。人々の暮らしにひっそりと寄り添い続けるクロマツ林の「ものがたり」を、覗いてみてはいかがでしょうか。

 3月のおすすめ本コーナーではこの本を中心に、これまで刊行された小山氏の本および秋田の海岸林や森林に関する資料をご紹介します。

展示期間:令和7年3月6日(木曜日)~ 令和7年4月1日(火曜日)

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