郷土資料担当おすすめ本
秋田県に関する資料の中から、月に一冊おすすめ本を紹介しています。
(おすすめ本は毎月、郷土資料担当おすすめ本コーナーに展示しています。)
郷土資料担当おすすめ本 『北東北 山々の輝き』
「北東北 山々の輝き」 大川清一/著 2024.4
美郷町(旧仙南村)出身・在住の大川清一氏による写真集です。青森・岩手と共に秋田を代表する山々が掲載されており、鳥海山、秋田駒ヶ岳、森吉山など、山の生み出す四季や、その山頂からしか見ることの出来ない風景が巧みに紹介されています。空や雲海、霧、滝、木漏れ日といった、様々な自然と山が織りなすその一瞬は、まるで絵画のように鮮やかです。
5月のおすすめ本コーナーではこの写真集と共に、秋田の山やその他自然をテーマにした図鑑や写真集を展示しています。
展示期間:令和6年5月9日(木曜日)~ 令和6年6月4日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『ことばの古代探訪』
「ことばの古代探訪」 金子俊隆/著 2024.2
方言・地名・名字など、長年秋田を「ことば」という観点から見つめ続けてきた金子俊隆氏による言葉の探究書です。本書では、アイヌ語の発音を通して言葉が原始に持っていた意味を紐解き、日常に溢れている言葉の陰には沢山のアイヌ語が潜んでいることを指摘しています。私たち秋田県民が当たり前のように使う「シャッコイ(冷たい)」「バンゲ(晩)」などの秋田弁、保呂羽山・古四王神社といった秋田の土地や信仰を表す名前とアイヌ語の関係も紹介されており、秋田の言葉を普段と違う視点から捉え直すことのできる1冊です。
4月のおすすめ本コーナーではこの本を中心に、秋田弁または秋田に縁深い地名や名字の由来といった、「秋田の言葉」に関する資料を展示しています。
展示期間:令和6年4月4日(木曜日)~ 令和6年5月7日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『秋田怪談』
「秋田怪談」 鶴乃大助・戦狐・卯ちり/著 2024.2
秋田県に所縁のある著者が県内各地を巡り集めた秋田の怪異奇譚集です。県央・県南・県北の地区ごとに、秋田で起きたという奇怪な話・不思議な出来事が詰まっています。昔と現代双方の秋田の「奇々怪々」に浸ることができる1冊です。
3月のおすすめ本コーナーではこの本を中心に、秋田にまつわる不思議な話・怖い話や伝承を集めた資料を展示しています。
展示期間:令和6年3月7日(木曜日)~ 令和6年4月2日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『9冠無敗』
「9冠無敗」 田口元義/著 2023.12
秋田県立能代工業高等学校(現:秋田県立能代科学技術高等学校)のバスケットボール部における、必勝不敗の歩みとその裏側に迫った1冊です。田臥勇太をはじめとした能代工業のかつての選手や監督・マネージャー・対戦相手等のエピソード、高校バスケットボール界を制した常勝の時代と陰り、これからのバスケットボール部についてが盛り込まれており、巻末には、公式戦全試合結果や全国大会成績の一覧も記録されています。
2月のおすすめ本コーナーではこの本とともに、秋田のスポーツに関する本の展示・貸し出しをしています。
展示期間:令和6年2月8日(木曜日)~ 令和6年3月5日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『土に聴け あきた埋文40年 遺跡調査奮闘記』
「土に聴け あきた埋文40年 遺跡調査奮闘記」 秋田県埋蔵文化財センター/編 2023.9
秋田県埋蔵文化財センターによる、職員の遺跡調査をコラムとしてまとめた記録集です。県内各所の遺跡について、発掘当時のエピソードや埋蔵文化財調査の意義、成果などが写真資料とともに綴られています。また巻末には埋蔵文化財センター職員による考古学関連のおすすめ本なども紹介されており、遺跡や埋蔵文化財に興味のある方におすすめの1冊となっています。
1月のおすすめ本コーナーではこの本を中心に、秋田県の遺跡や考古学に関連する資料の展示・貸し出しをしています。
展示期間:令和6年1月4日(木曜日)~ 令和6年2月6日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『時には動物から ― 人、動物、動物園 ―』
「時には動物から ― 人、動物、動物園 ―」 小松守/著 2023.9
秋田市立大森山動物園の園長を勤める小松守氏によるコラム集です。秋田経済研究所が発行する機関誌「あきた経済」にて、2008年3月号~2023年3月号までに掲載されたコラムがまとめられています。大森山動物園を通して小松氏が感じた人と動物の繋がり、動物から与えられた刺激、そして自然や社会への思い等が綴られた1冊です。
11月のおすすめ本コーナーではこの本を中心に、秋田に所縁のある動物や、動物園・水族館等生きものに関係する施設の資料をご紹介します。
展示期間:令和5年11月3日(金曜日)~ 令和5年12月5日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『家事する探検家』
「家事する探検家」 髙橋大輔/著 2023.8
秋田市出身の探検家・髙橋大輔氏のエッセイ集です。秋田魁新報の土曜文化欄にて連載中のエッセイのうち、2012年1月~2023年5月まで掲載したものが収録されています。平凡な日常に起こる出来事が、捉え方1つでこの上ない楽しみ(=探検)となることを、自身の生活や外国での体験・知識も添えながら、ユーモアな語り口で伝えてくれる1冊です。
10月のおすすめ本コーナーではこの本とともに、髙橋大輔氏の本、および秋田出身者による海外紀行や探検に関連する本を展示します。
展示期間:令和5年10月5日(木曜日)~ 令和5年11月1日(水曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『WHO医師のアジア放浪記』
「WHO医師のアジア放浪記」 遠田耕平/著 2023.6
世界保健機関(WHO)の予防接種担当医務官として25年間、インドやカンボジア、ベトナムなどアジアの国々に尽力した秋田赤十字病院予防接種センター長の遠田耕平氏によるエッセイです。異国の地において感染症対策に関わる中で感じた、日常生活の悩みや葛藤、医療従事者としての充実感など、遠田氏の様々な思いが綴られた1冊となっています。
9月の郷土資料担当おすすめ本コーナーではこの本と共に、秋田で活躍する医療従事者や、秋田出身の医療関係者の本などを展示します。
展示期間:令和5年9月7日(木曜日)~ 令和5年10月3日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『ものがたり 池田修三の木版画の世界』
「ものがたり 池田修三の木版画の世界」 にかほ市象潟郷土資料館/著 2023.3
秋田県象潟町(現にかほ市)出身の池田修三は、木版画家として子どもや少女をテーマとした版画を数多く作り続け、晩年には風景画も手がけました。本書は令和4年が池田修三の生誕100年であることを記念し象潟郷土資料館によって刊行された作品集になります。池田修三による版画作品は勿論、年譜や手記の抜粋など、池田作品をより深く味わうための手引き書となっています。
8月のおすすめ本コーナーではこの作品集を中心に、池田修三関連資料、および秋田に関連する版画や絵画などの美術作品集をご紹介します。
展示期間:令和5年8月3日(木曜日)~ 令和5年9月5日(火曜日)
郷土資料担当おすすめ本 『杢目銅(もくめがね)』
「杢目銅」 千貝弘/著 2023.4
秋田の金属工芸家である千貝氏の作品集です。「杢目銅」とは、金・銀・銅など異なる金属を重ね合わせ熱で加工し、豊かで優雅な模様をつくりだす金属の加工法のことであり、秋田には江戸時代初期に伝わった技術とされています。本書は、この「杢目銅」や「はぎ合わせ」と呼ばれる技法が主として用いられた千貝氏の作品が、未発表のものも含め数多く掲載された1冊となっています。
7月のおすすめ本コーナーではこの「杢目銅」を中心に、秋田の工芸文化に触れることのできる資料をご紹介します。
展示期間:令和5年7月6日(木曜日)~ 令和5年8月1日(火曜日)